モーツアルトから

昨日買ってきた40番を鳴らしてみる。なんだか、優しい。

この曲は、曲調を知るまえに楽譜で見て演奏した曲の一つで、もちろん、その時同時に聴き始めたけれど、追いつかない。私の経験の中にはそういう曲が何曲かあるのだけれど、この曲はその中でも一番最初にそんなふうに遭遇した曲なので、思い出深い、というか、大変だった・・というのが、深く刻まれている。ジュピターなら、父が大好きな曲だから、よく知っていたんだけどな。

いったいどうしてオケに参加することになったんだろう?と思い出そうとしていたのだけれど、そうだった、レッスンを受けていた先生が、どこかから聞いてきたのか、その頃の弟子の何人かをそこへ入れるという、その中に私も入ったのだった。思い出した。あの先生は、私が音大へ行くとばかり思っていたからなあ。実際、オケのメンバーは、音大生か、音大を出たけど普通の仕事についている20代前半の人か、そうでなければ音大予備軍か、という感じで、入団試験だかなんだか、そういうのがあって、とっても緊張したのを思い出した。でも、何を弾いたのかは思い出せない。うーん。まあ、私はそこでも異端児だった。マジメに練習している人たちの中で、他の部屋いって遊んだりとか、何しにきてんだ、という感じ。しかし、なんだか異端児人生だなあ。

そういえば、全然関係ないけど、小学生のときにレコードを聴いていて、このレコードにはタンノイ、このレコードには父自作スピーカーとかって、自分で決めて聴いてたことを思い出した。なんて贅沢な。ってことは、心配しなくても、きっとタンノイ様システムができあがっても、自分で、これはこのシステムに合う音、合わない音、だとか、って聴きわけをすることは可能かもしれないな。あのころの耳がまだ残っていれば。

そうなんだよなー、残っているか、が問題。ほら、絶対音感っていうでしょ?あれって、備わってる人と、備わってない人がいる、っていうけど、私備わってる人だったのに、今、ないもん。ないというか、かなり鈍ってるもん。離れてるということは、こういうことなんだなあ、としんみり。

あ。仕事に行かなきゃ。モーツアルト聴いてしみじみしてる場合じゃなかった。いってきまーす。