休日散歩

頭の中の嵐がすぎさって、ちょっと疲れてしまっているせいか、午前中いっぱい、まったくだらだらと過ごした。今日が休日でよかった。本当はアップルストアにも行きたいし、いろいろと買わなきゃならないものがあるので、出かけたいなあ、なんて思っている間に夕方になってしまった。でも、ある意味、これはいつものだらだらした休日のパターンでもある。

太陽が少し傾き始めた時間にうちをでる。それでも外はすごい熱気。さすが大阪の夏だ。なるべく日陰を選びながら御堂筋方面へ向かう。銀杏並木まで行けば、少しは涼しいだろう、と思ったのだけれど、それはなかなか正解だった。なにより、十分に茂った葉っぱの間から漏れてくる光が美しく、ああ、歩いてきてよかった、と思う。

そのまま御堂筋を南下、清水通りあたりまで行き、「sale」の文字に誘われてアクタスに入る。目的もなく美しい雑貨なんかを見ているのも、こんなときにはいいものだ。ふとＣＤの並んでいる棚に目がとまる。その中でも、「music for sleeping」だかなんだか、そんなタイトルのコンピレーションが気になる。ちょうど試聴ブースに組み込まれていたので、ヘッドホンをかけて聞いてみる。お。いいじゃない。そう思って聞いているうちに、不眠症の友達のことを思い出す。ああ、彼にこれをプレゼントすると喜ぶかな。でも、本当に眠れるかどうかは疑問だけれど。そんなことを思いながら商品を目で探したけれど、残念ながら品切れ状態だった。今度またトライしてみよう。そのままそのコーナーをはなれ、カーテンのサンプルなんかを見ながら、部屋の模様替えするのも気分転換になりそうだな、なんて想像してみる。横目で大きくてとてもすてきな白い革のソファを見ながらアクタスをでる。

そのまま、また御堂筋を南へ歩く。周防町筋はほんの次のブロック、めざすアップルストアはそこにある。店の前まで来たときに、今日のお目当てだったはずの「office for mac」を買う気が急に失せてしまい、そのまま踵を返して左に曲がり、ちょうど青信号だった御堂筋の歩道を渡ってしまった。ま、いっか。そして、斜め前にあるコーチへ入る。キーホルダーを見よう、と思って入ったのだけれど、気に入ったモノの気に入った色の在庫がない。携帯ストラップなら同じものがあるのだけれど、と店員さんは差し出してくれたけど、私は携帯に飾りを付ける趣味がないので、「ありがとう、また見に来ます」とにっこりして店を出る。

そのままそのビルの階上にあるビームスを目指し、エスカレーターをあがりながら、やっぱり私はこういうリーズナブルでカジュアルで楽しいものが好きだなあ、なんて思う。セールもおしまいに近づいている店内、ぐるりと見渡して、魅力的なサンダルを見つける。木製のソールにベージュのサンダル、足をいれてみると、思ったよりもかわいらしい。大きなメタルの飾りが付いているところが、モードっぽい。聞いてみるとイタリア製、フランスのメーカーのものらしく、元々はかなり高価なプライスがついていたようで、わあ、これは買っちゃおう、とゲット。久しぶりの黒以外の色だ。少しご機嫌になって、店内をもう一度一周回り、可愛いＴシャツなんかも眺めながら、この店に、いつまでたっても立ち寄る人でいよう、なんて変な決心をしながら、建物を出て、心斎橋筋の雑踏を歩く。

長堀通りまでふらふらとゆっくり歩き、そこから地下道へ入り、小さなカウンターだけの韓国料理屋さんで冷麺を食べて帰宅。気分が復帰したなあ、なんて考えていると、ああ、喘息。冷麺のたまご、食べたいなあ、食べたいなあ、と横目で見ながらも残したのに、やっぱりダメだった。お皿からよけるタイミングが遅かったのかもしれない。いや、じつは、もう死んでもいいからゆで卵たべたい！とか考えてしまって、一瞬タイミングが遅れてしまったわけで、ある意味、完全な自業自得。２０分ほどは咳で苦しんで、ああ天罰だ・・と思いながらも、確実に朝起きたときよりは気分がいいので、休日、まあよしとしよう。