お昼休み

iPodで音楽を聴きながら、昨日もらってきた、新しい楽譜を見たりしています。最初はね、今まで経験のない、1st.ばよりんをやってみたいなー、という軽い気持ちで「1st.希望」だとか言ってしまって、事前に全部1st.ばよりんの楽譜は送ってもらっていたのだけれど、今回の曲目のうちのマーラーの曲は、どう考えても高音ばかりの続く1st.が今の私に弾けるわけもなく、ポジションを決めるのにも苦労しているなんて状態から出発なのに、と、昨日の練習前に2nd.ばよりんの楽譜も見せてもらって、結局、その一曲だけは2nd.にしてもらうという甘えた希望を通してもらったのですよね。でも、今まで1st.の音を追っかけて曲を聴いていたものだから、今度はイメージがなかなかつかめない場所があったりで、一から出直しの感じ。いや、実はね、私は楽譜を読むのは、あんまり得意じゃないんです。ぱっとみて、ぱっと弾けるタイプじゃなく、どちらかというと、ぱっと聴いて、ぱっと弾く、のほうが得意なので、聴くというのが欠かせないんです。なので、昨日は初見で2nd.を弾いていたという、私にしてみればすげー冒険でもあったのだけれど、でも、マーラー、巨人、これでもか、というくらい聴き倒していたから、なんとなく弾いている雰囲気で自分だけは楽しかったという、なんとも迷惑な人になっていたと思います。

でも、実際にこうして楽譜を見ながら聴くってのはいいなあ。昨日の楽しかった感じを追体験しているような気分です。

だけど、一晩たった今、昨日のことを色々と考えたりしていて、ああ、私が子供のときにオケにいた、というのはラッキーだったなあ、でなきゃ、今回のこんな冒険をしようだなんて、思いもしなかっただろうしなあ、でも、やっぱり子供の頃の体験と、今、こうしてちゃんと大人になってからの体験は、全然別ものだなあ、頭でも音楽をわかるようになってからの体験は、やっぱり深みと面白みが全然違う、ちゃんと弾けなくったって楽しいのは、その辺にあるのかなあ、だなんて思っています。なんていうのかな、弾くことが目的じゃなく、音楽を創り上げていく、というのが、共通目的にある、というか。そのへんが、いやー、なんともいえない感じに、今、じわじわと嬉しい。

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実は微妙に凹み事件が起こったりしているのだけれど、いつもほど動揺しないのは、昨日の音楽がまだ身体のなかにあるからかもしれない。