一つずつ

一つずつ、一つずつ、自分が感じていることに、それは嘘じゃないんだよ、私が感じていることなんだよ、目をそらしちゃいけないんだよ、と思いながら、考えを整理してみた。それが、どんなことであっても、自分が感じているという事実から逃げ出しちゃいけない、そう思いながら、そして、私が感じていることなんだから、自信を持とうよ、そんなふうに呪文を唱えながら考えてみた。

少し、今までと違う景色が見えたような気がする。

私は正しくないことが嫌いだ。こんなことを言うと、つまらないような気がするかもしれない。けれど大切なことには違いないと思う。でも、それは単に「私が正しいと思っていること」であって、普遍的に正しいかどうかは完全にはリンクしていない。ただ、少なくとも、良心をもって、私が正しいと思っていること、それを無視している自分は、とても居心地が悪い。

そりゃね、人間、いつもそうやって強くいられるわけじゃない。でもね、生きる方向は、そうでなきゃ、私には無理なんだ、と思う。自分を嫌いにならないために。そして、自分の自信を完全に失ってしまわないために。