最後のドライブ

そうだ、琵琶湖、行こう、と思い立って、前々から行けたら行こうと思っていた、佐川美術館に行ってきた。お目当ての展示は、本日最終日の桜のいけばな「泉/滝」

花道みささぎ流の若い家元、片桐功敦さんの大作。以前、いきつけの温室で、花材をお選びのところをお見かけしたことがある大変魅力的な人の作品は、期待通り素晴らしかった。展示室への階段をおりるところで全景を見下ろしたとき、足がすくむ思いがした。並々ならぬ気迫のようなものを感じて。それはまるで、桜の精霊のようだった。美しかったし、なんだか、切なかった。

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他の展示もよかった。こんな美術館が、こんな場所にあるんだなあ、なんて思いながらのドライブ。久しぶりにわたった琵琶湖大橋もよかった。湖岸から眺める水面はどこまでも雄大で、先週東京で行った不忍池がこの琵琶湖を模している、ということも納得。

ブラジル音楽を鳴らしながら、花曇りの日曜日のドライブ。ああ、これでもう、この白い車は最後だなあ、なんて思うと、ますます手放すのが惜しくなってしまった。うわーん。

まあねえ、次の車に乗ったら、またそれはそれでわくわくするんだろうけれど。