長い一日

初めて行くオーケストラの練習。オケ、というのは、つてで特別に参加させてもらえることになった、某大学のOBオケで、部外者な私は、初日でちょっと緊張気味だったのだけれど、私は緊張するわりに、新しい環境に入っていくことが好きだったりするのかな、今までもそういうことは色々あって、その度ごとに大変なことだってもちろんあったのだけれど、ああ、やめておけばよかった、と思ったことって、そういえば、ないかもしれない。

練習場のキャンパスについて、練習前の打ち合わせをしていた楽団の幹部の人たちに紹介してもらい、ばよりんの上手な人たちにツマラナイことまで質問してお世話してもらい、わくわくな気持ちで始まった練習、やっぱり今の私には、ついていくので精一杯、というか、ついていけてもいないのだけれど、それでもやたらと楽しくて、いや、本当に楽譜の半分くらいしか音が出せていないような状態だったのだけれど、それでも焦ることもなく(ちょっとは焦りなさい、という気もする)楽しくて、自分のばよりんの音が、あまりに薄っぺらい音であることに愕然としながらも、それでも、とにかく楽しくて、楽しくて、夕方になって練習している部屋が寒くなってきて、((((((;゚Д゚))))))ガクガクブルブルで、いつもの私なら、そこで相当めげるはずなのに、それでも楽しくて、かじかむ手を太もものところで温めながらでもその場を離れなかったという、ああ、やっぱりオケはいいなあ、ここに来てよかった、嬉しいなあ、音を作って行くのは、本当に楽しいなあ、と、もう、語彙なんて貧困になりまくって楽しい、という言葉しかなくなっているけれど、とにかくそれはそれは楽しい一日でした。

長い練習、でもあっという間に時間が過ぎた。最寄り駅まで送って頂いて東京駅まで快速に乗り、途中、自分のお腹がぐううう、と鳴るくらいに空いていることに気付き、わあ、エネルギー使ってきたんだなあ、なんて実感しながら、新幹線に乗る前に軽く食事して、少し遅めの列車に乗って大阪に戻ってきました。途中までは興奮状態のままで起きていたのだけれど、名古屋をすぎて、長良川の見慣れた橋を見送ったあたりで記憶がぷっつりとぎれ、次に意識が戻ったのは、「お客さん、終点ですよ、車庫にはいりますよー」という車掌さんの声、わ、爆睡していたのね、京都に止まったのも気付かず、新大阪についても気付かず、人っ子一人いなくなった車内はがらーんとしていましたよ。えへへ。

顎の下のところと、鎖骨の真ん中のあたりに、内出血が出来ているけれど、これは、もう、しかたのないことだし、慣れていくにしたがって、平気になっていくでしょう。次に行くときまでには、もちょっと弾けるように、頑張って練習しよう。音も、もっと出るようになるといいなあ。上手になりたい。もっと気持ちよく弾けるようになりたい。20年も弾かないでいたのだから、そんなにすぐにちゃんとした音が出るだなんて思っていないけれど、今は、練習すればするほど音が変わっていくのがわかるから、さぼらずに、頑張ってみよう。

この機会を与えて下さった人たちと、運命に、感謝。ああ、ここまで書いて、なんだか嬉しくて涙が出てきたよ。今日は疲れたけど、ここ最近で、最高の一日だったと思う。